コミュ障開発者の会話術
- 作成日: 2022-07-01
- 更新日: 2023-12-27
- カテゴリ: その他
コミュ障開発者の会話術
個人開発をやって家にこもっていると他人と話す機会が少なくなる。
そうするといわゆる自然にコミュ障になるのである。
だがコミュニケーションは技術であると言える。
技術者であるならコミュニケーションも技術的に解析してみるべきである。
この記事はそういった旨の記事だ。
- コミュニケーションは技術である
ここに書いてあることは筆者の経験的なものが多い。
だから参考にする場合は気を付けてほしい。
ここに書いてあることが必ず正しいとは言えないからである。
ではコミュニケーションについて考えていこう。
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コミュニケーションの種類
まずコミュニケーションの種類についてだ。
これは以下の3つがある。
- 会話
- ボディランゲージ
- 文章
ネットでは会話と文章によるコミュニケーションが多い。
じっさいに対面する会話ではボディランゲージも活用することになる。
これら3つのコミュニケーションが共通するところ、つまりお互いの意志を交換するというところは同じだ。
だがそれぞれ微妙に特徴が異なっている。
またこの記事では会話について掘り下げることにする。
会話
会話は対面で相手と話すことだ。
コミュ障と言われる人のほとんどはこの対面の会話が苦手なのではないだろうか。
会話はリアルタイムのコミュニケーションで必要な技術要件が他より高い。
そのため慣れと熟達が必要になる。
だが会話によるコミュニケーションを極めれば他のコミュニケーションはその応用で可能になるだろう。
そういう意味ではコミュニケーションの王道と言える。
- 会話はコミュニケーションの王道
ボディランゲージ
ボディランゲージは身振り手振りで相手に同調したりするコミュニケーションである。
おもに会話の補助として使うことが多い。
たとえば相手の意見に同意するときはうなずき、拒否するときは頭を左右に振る。
挨拶するときは手を挙げて相手に振り、さよならするときも手を振って応える。
- 身振り手振りで相手に答える
人は目で見た情報を非常に重視する傾向がある。
そのためボディランゲージによるコミュニケーションはかなり影響力が強い。
しかめっ面の人と楽しい会話をしたいとは誰も思わないであろう。
文章
ネット全盛の時代で主なコミュニケーション手段になっているのが文章によるコミュニケーションである。
掲示板、チャット、ツイートなどすべて文章でやり取りされる。
ネット世代では会話よりこちらの文章のほうがコミュニケーションが得意という人も多いだろう。
筆者もそうである。
- 文章のコミュニケーションは比較的に楽
文章によるコミュニケーションは記録が残るため会話より慎重にならなければならない。
削除はできるがツールによっては消せない場合もある。
そのため怒りっぽい人が使う場合は注意が必要である。
会話の基礎
では会話の基礎について考えてみよう。
会話というと得体の知れない捉えどころがないものである。
これを技術的に解析している人はいると思うがあまり調べたりはしないだろう。
会話なんて当たり前すぎて調べることも省略するのである。
だが会話について考えることは有意義であると言える。
筆者が考える会話の基礎は↓である。
- 会話の主役は聞き手である
- 話し手の話を聞くのが会話である
会話の主役は聞き手である
会話の主役はだれか?
これは話し手だという意見もある。
だが重要度で言うとどちらかというと主役は聞き手である。
聞き手のスキル次第で会話はふくらみ楽しいものになる。
だから会話のメインは聞き手にある。
クライアントサーバー型の通信ではサーバーが主役である。
通信を行ってくるクライアントは主役の周りにいる人である。
これと一緒だ。
話し手の話を聞くのが会話である
人は話したいことがある。
そしてそれを人に話す。
ささいなことから重要なことまで色々ある。
だが話し相手がいなければ独り言になってしまう。
つまり聞き手がいてやっと会話は成立するのである。
そういう意味では会話とは相手の話を聞くのがメインと言ってもいい。
自分の話をするのは2の次であり、相手の話したい事を聞いてあげるのが会話である。
コミュ障あるあるとして会話は話すのがメインだと思っていると困ったことになることが多い。
自分の話ばかりしてしまって相手の話を聞かないというのは典型的なコミュ障であると言える。
これをすると相手からは嫌われることもあるので注意されたい。
🦝 < ま人によるけどね
🐭 < 聞くのが好きって人もいるしね
会話の反応の返し方
会話における聞き手の役割は重要だ。
つまり相手の話をどのように聞いてあげるかが会話術になる。
これは難しいことは筆者もわからないから簡単なことを解説する。
会話の聞き手が良く使う反応の返しは↓の2つだ。
- あいずちを打ってPINGを返す
- うなずいてPINGを返す
あいづちを打ってPINGを返す
PING(ピン)とは相手に確認を行う信号のことだ。
会話では「あなたの話を聞いてるよ」という確認を行うときにPINGを発する。
これは「あいづち」と呼ばれている。
あいづちは「うん」とか「そう」とか相手の話の合間に返す。
また相手の言ったことをオウム返しするのもあいづちに含まれる。
- オウム返しによるあいづち
たとえば相手が「今日は天気いいよね」と言ってきた。
そうすると「ほんとに天気良いよね」という返しをする。
つまり相手の言ったことと同じ意味を返すのである。
同じ意味であれば相手は自分の話を聞いてくれてると思うし不快な思いもしない。
同じようなあいづちを返してばかりいると相手も飽きてくるので適当にバリエーションを持ってあいづちをすると良いだろう。
それからあいづちは基本的には相手への同意を示すものとして使われる。
「そうだよね」とか「その通りだよね」など相手を肯定する。
こういったあいづちをすると相手は話していて気持ちがよくなることが多い。
うなずいてPINGを返す
ボディランゲージとしてはうなずくのもあいづちに含まれる。
相手の話を聞きながら相手の目を見てうんうんとうなずく。
そうすると相手は視覚から自分への同意を受け取るので話が進むようになる。
発声によるあいづちと組み合わせて使うといいだろう。
会話で使うツール
会話でよく使われるツールは↓の5つだ。
- 同意
- 否定
- 提案
- 確認
- 質問
実際の会話ではこれら5つのツールを使うことが多い。
同意
同意は相手に同意、共感を示すポジティブなツールである。
基本的には人は同意されることを喜ぶ生き物である。
差しさわりのない内容であれば同意すると相手の好感度を上げることもできるかもしれない。
だがネガティブで自分に害が及びそうな内容には同意は示さないほうがいい。
否定
否定は会話でもっとも副作用の強いツールである。
相手の話に否定をすると相手は否定されたことに悲しんだり怒ったりする。
人間は否定されるとそういう反応をするようにできている。
否定は相手を選んで行ったほうがいいだろう。
怒りは暴力的な行為に発展する原動力になる。
その怒りを発生させる否定には細心の注意が必要だ。
提案
提案とは「こうするのはどう?」という自分の意見の発信である。
アドバイスと言うこともできる。
会話では相手が何か提案を求めている場合もある。
そういう場合は自分の意見を提案してみてもいいだろう。
確認
確認は話の内容を確かめるツールである。
たとえば相手が「サイクリングに行きたい」と言ってきた。
そうしたら「サイクリングに行きたいの?」と確認を取る。
これはあいづちに近いのであいづち代わりに使ってもいい。
質問
質問は相手に質問をするツールである。
相手が「サイクリングに行きたい」と言ってきた。
そうしたら「どこにサイクリングに行きたいの?」と聞き返す。
質問は相手の話したい内容にそっていると会話を広げることができることもある。
会話の深め方
会話の深め方はあいづちの先にあるものだ。
まずはあいづちをして相手の話をよく聞くのが重要だ。
会話を深めるのはそれからの話になる。
会話を深めるには↓の2つが必要だ。
- 相手が何を求めているか知る努力をする
- 相手の会話内容を把握するようにする
相手が何を求めているか知る努力をする
会話の種類によっては相手が何かを求めている時もある。
それは同意であったり暇つぶしであったりする。
会話において相手が何を求めているか探るのは重要である。
相手が求める反応を返せば相手は話が進む。
逆に相手が求めてない反応を返せば話は止まりがちになる。
- 相手が何を求めているか知る
人間は基本的に自分に同意してもらいたいという欲求が強い。
そのため相手に同意をし相手の調子に合わせるのが会話では重要である。
もっともこれは内容による。
たとえば「人を殴ってみたい」という同意を相手が得ようとしてきたら、これは同意しないほうがいい。
あくまで同意をするのは自分に悪影響がない範囲である。
- 同意は悪影響がない範囲で行う
自分にも悪影響がおよぶようなことの同意を相手が得ようとしてきた。
その場合は同意ではなく「確認」をするといいだろう。
つまり「人を殴ってみたい」と相手が言って来たら「人を殴ってみたいの?」と聞き返す。
これは同意ではなく確認のあいづちである。
だが相手は話を聞いてくれてると思うので会話が止まることは少ない。
相手が一歩踏み込んで「人を殴ってもいい?」と聞いてきた。
そうしたら「私にはわからないよ」と言うのも手である。
ようは同意をせずに濁した反応をするのだ。
あるいは相手によるが否定してもいいかもしれない。
ちなみに同意と否定は副作用の強いアクションである。
玉虫色のアクションは副作用が少ない。
政治家に玉虫色の返事をする人が多いのはこれが理由であると思う。
相手が気性が荒い人であれば否定せずに玉虫色の反応をしたほうがいいだろう。
人は否定されると怒る生き物だからだ。
相手の会話内容を把握するようにする
相手の会話内容を把握するようにするのも大事である。
空返事などして相手の話に興味を示さないと相手は冷めて怒ってしまうこともある。
相手の話している内容の詳細を把握するように質問などをすると会話は深まっていくことがある。
つまり相手が「昨日はデニーズに行ってきたよ」と言ってきた。
そうしたら「1人で? 誰かと行ったの?」と質問を返す。
そうすると相手は「ううん、彼氏と」などと返事をするだろう。
相手の話したいことがあり、そしてその話の周辺の情報を把握するように聞き手は努める。
こうすると相手は「自分の話をちゃんと理解して聞いてくれてる」と思うことが多い。
- 相手は話を理解してくれると嬉しくなることが多い
また話の詳細がわかってくるので会話のバリエーション(質問の種類など)も増える。
ここで重要なのは聞き手の情報は別にいらないということだ。
質問でもされない限りは相手の話の詳細を把握するようにしたほうがいいだろう。
相手は話したいのであり聞きたいわけではないからだ。
そして聞きたくなったら自分から質問をしてくだろう。
会話の副作用
会話はコミュニケーション手段であり基本的には楽しいものである。
だがもちろん副作用のある発言も多い。
気を付けたいのは↓の2つだ。
- 相手を否定する発言
- プライベートな情報の発言
相手を否定する発言
人間は基本的に否定されると怒り悲しむ習性を持っている。
これは万人がそうでありそういう風に私たちの脳は作られていると言ってもいい。
だから会話で相手を否定するときは注意が必要だ。
否定されると相手は悲しむし怒ったりすることがあるからだ。
- 否定は悲しみと怒りを生む
相手は同意を求めているのであって否定を求めているわけではない。
会話は情報交換、交渉、問題解決、ストレス発散などが主な目的である。
特にストレス発散を目的にした会話では否定的な発言は注意されたい。
プライベートな情報の発言
自分のプライベートな情報の発信には注意したほうが良い。
特に年収、職業、学歴、病歴、犯罪歴などは注意されたい。
年収や職業は社会的地位を決定させる情報である。
社会的地位とは相手の好感度に左右する。
- 好感度に気を付けよう
つまり職業が医者なら好感度が高くなり、無職なら逆に好感度は下がるということである。
もっとも医者であっても嫉妬されることもあるだろう。
相手の好感度を下げると会話が成立しなくなる。
これは相手が自分と会話をする気がなくなるからである。
- 好感度が下がると会話は成立しない
相手の好感度を下げる情報の取り扱い
相手の好感度を下げる情報は会話ではできるかぎり発信しないほうがいい。
好感度が下がると会話が成立しなくなり関係にもヒビが入るからだ。
- 好感度の取扱いに注意!
たとえば昔ワルで犯罪やってました、と言うと人によっては好感度が地に落ちてしまう。
そうするともうまともな会話は成立しなくなる。
あるいはセックスの体験人数1000人です、なども好感度を下げる情報である。
こういった相手の好感度を上下する情報については細心の注意を払ったほうが良い。
他には今無職やってます、というのも好感度を下げる。
無職は社会的地位が低い(一般的に言って)ので好感度も低くなる。
余計なことは言わない
それから会話では余計なことは言わないほうがいいだろう。
会話は話し手の欲求を叶えるためのものである。
それを叶えるのは聞き手の仕事である。
よけいなこととは例えば自分の個人情報などがそうだ。
「無職になったんだ。大変だね。私は年収アップしたんだ」
というのは後半は完全に余計なことである。
余計なことを言うと誤解を生む可能性もあるので注意されたい。
会話のNG
会話ではNGとされていることもある。
たとえば↓がそうだ。
- 自分の話ばかりする
- 話をさえぎる
自分の話ばかりする
会話は双方向に行うのが基本である。
自分の話ばかりせずにたまには聞き手に回ったほうがいいだろう。
聞き手と話し手を交互に入れ替えながら会話をするとお互いの欲求を解消できる。
話し手ばかりやっていると相手に「あの人は自分の話ばかり」と言われてしまうこともある。
そういうのが平気な人は良いが気になる人は気を付けたほうが良いだろう。
話をさえぎる
相手の話をさえぎると相手は自分を否定されたような気持ちになることがある。
そうすると相手の自分への好感度が下がる。
自分の話したいことがあっても聞き手に回っている時は相手の話を聞くように努めたほうが良いだろう。
相手の話をさえぎって自分の話をはじめたら相手は不快な気持ちになるだろう。
おわりに
今回は個人開発者が会話術について考えてみた。
ここに書いてあることは必ずしもそうなるということを保証するものではない。
じっさいに試してみる場合は自己責任で行ってほしい。
🦝 < コミュ障からの脱却
🐭 < 会話を楽しもう