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怒り、不安への対処方法【問題を明らかにして受容する】

  • 作成日: 2023-08-27
  • 更新日: 2023-12-25
  • カテゴリ: 人間

怒り、不安への対処

この記事では怒り不安などのネガティブな感情への対処方法を考えます。
これらの感情は時に人を行動させてしまうこともあるほどの強い感情です。
この感情に支配されてしまうと人は困ったことになります。

結論から言うと怒りや不安には「諦める」のがおすすめです。
どういうことが解説していきます。

感情はなぜ起こるか?

まず人間の感情について理解しておく必要があります。
なぜ人間には怒りや不安などの感情が起こるのでしょうか?
これはいろいろ説がありますが私が思うに感情は行動を起こすために起こります。
つまり、我々のDNAがなにかのために行動を起こさせるために感情を呼び起こしているということです。
なにかのためとは、私が思うにこれは原始的な欲求です。たとえば食事、睡眠、生殖、そして群れの中の序列の調整などがあげられます。
腹が減ると人間は不快になり、なにか食べ物を食べようと行動を起こしますし、眠たくなったら快楽的な感情が起こり眠ることを選択します。子孫を残したいと思える異性がいたら性欲が湧きますし、他の人間より優位に立ちたいという欲求から他人の足を引っ張ったりする行動が発生します。
このように感情は人を行動させるために発生します。

感情の分類

感情は情動とも言いますが、心理学の世界ではこの情動の分類が行われています。
情動は大きく分けて快楽的な快情動、そして不快的な不快情動に分類できます。
たとえば、喜びや楽しさ、心地よさは快楽的な情動です。いっぽう怒りや不安、恐怖などは不快的な情動です。
これらの情動は人の表情によく現れ研究対象となっています。快情動があると人は笑顔になることが多く、不快情動があると人は眉をしかめたりします。自分が怒っているときの表情はどんな表情でしょうか? 怒ったときに鏡を見て確認してみてください。

情動の根底には何があるか?

快・不快な情動の根底には何があるのでしょうか?
これは私の考えですが、快は生きるための情動で、不快は死を回避するための情動だと思います。つまり怒りや不安の根底には死があり、怒りはその死を回避するために起こっているという論理です。
たとえば会社で仲間外れにされたことを考えましょう。そうしたことが起こると人は悲しみや怒りが発生します。ではなぜ仲間はずれにされることがそのような不快な感情を生むのでしょうか?
これは恐らくですが、われわれ人間が群れを作る生き物だからです。
今でこそ人間は、群れを作らずに一人で生きていくこともある程度はできるようになってますが、少し前までは群れを作って狩りをしていました。人類は今から600万年前にチンパンジーと分岐して人類としての歴史を始めたと言われています。600万年の間、われわれはほとんどの時間を狩猟採集生活で過ごしていました。

https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=1214

つまり600万年の間、私達は群れを作って狩猟や採集をしていたわけです。人間は個体としては他の動物よりも脆弱です。たとえば人一人では大きなクマには勝てませんしイノシシだって危険です。そういった弱い個体は群れを作るのが生存戦略でした。そして群れからはぐれるというのは死の可能性を上げるというのが普通の解釈です。つまりわれわれは遺伝子レベルで群れから排除されることに死の危険を感じるように設計されているのではないかと思います。
よって、会社で仲間外れにされると恐怖や不安、怒りなどが発生します。死を回避するための行動を起こすためにそのような感情が起こるわけですね。

たとえば他人に悪口を言われたとします。そうするとその人の名誉が傷つき不快になりますよね。なぜ不快になるかと言えばそれはおそらくですが群れの中での序列のためです。
群れの中で自分の序列が上がれば食べ物や生殖相手を得られやすくなります。そのため人は自分の序列を上げる行動には快楽的になり、その逆に序列が下がることには不快的になります。群れの中での序列が下がると生存確率が下がり死ぬ確率が上がります。そのため悪口を言われて自分の序列が下がる可能性が出ると不快になるんだと思います。つまり悪口を言われて怒るのは自分の序列を維持するための行動です。
なぜ人間がこのように群れの中での序列を気にするようになったのか、なぜ序列を大切にするのか、これはチンパンジーにも類似性が見られます。さきほど述べたように人間はかつてはチンパンジーと同じ種族でした。そのチンパンジーはというと、やはり群れを作り序列を大事にする動物なんですね。序列の調整のために群れの中の個体はよくケンカを起こすことも知られています。人間とチンパンジーの遺伝子は98%近く同じらしいです。そのためわれわれ人類にもチンパンジー的な習性が受け継がれている可能性は非常に高いと言えます。

怒りに対処する方法は?

ここまでをまとめますと、以下になります。

  • 怒りは不快情動である
  • 不快情動は死を回避するために起こる
  • 群れの中の序列の低下は不快的である

これはあくまでも私の仮説であり、何か実験的に証明されているわけでないです。
しかしこの仮説に従うと対処方法としては「諦める」という対処方法が有効だとわかります。

「諦める」とは?

「諦める」とは仏教用語です。
意味は「物事を明らかにして納得し、超然とする」という意味があります。

つまり最初にやるべきことは、その怒りの正体を明らかにすることです。なぜその怒りが発生しているのか? なぜ不快になっているのか? なにが最終的に死につながる可能性があるのか? などを論理的に考えます。そして果たして本当にそれが死に繋がる可能性があるのか? というところまで考えます。

そうすると大抵のことは、死にはつながらないことがわかってきます。たとえば会社でパワハラを受けて仲間はずれにされたとしても転職して所属する群れを変えればいいわけです。友達から悪口を言われたりしてその群れの中での序列が下がったとしても、友達を別に作れば新たな群れに所属できます。

そうすると死ぬことがないのなら、まあいいか。と自分を納得させることができるようになります。
また、仮に死ぬ可能性があったとしても、その場合は死を受容すればいいわけです。末期がんの患者は最終的には死の受容の段階に入ると聞きます。この死の受容こそが究極の諦めであると思います。交通事故で「あ、死ぬな」と思った時、人は諦めることも多いですが、こういった諦めるという意思決定が怒りの感情には大変有効だと思います。
怒るのは死を回避するため、そして群れの中での自分の序列を維持するためであるとするなら、最終的な死を受容することで安寧を得ることができる、ということですね。

しかし、この死の受容はなかなか大変です。どうしても人間ですから死にたくはないわけです。ですので、この死の受容は究極的な諦めであり強力な意思決定ですが、なにもそこまで諦める必要はありません。ものごとを明らかにしてある程度を自分で納得すれば、そういった怒りなども低減させることが出来ると思います。たとえば群れの中の序列が低下するのであれば、その序列の低下を受け入れて諦める、ということです。何も序列が低下したからといって現代社会ではまず死ぬことはないはずです。会社での扱いが軽くなったからといって失職するわけではないですし、扱いがひどくなったとしても転職すればいいわけですしね。それに何かの拍子で序列が回復するチャンスだってあるかもしれませんし、何があるかはわかりません。

まとめ

まとめとしては以下になります。

  • 怒りは不快情動である
  • 不快情動は死を回避するために起こる
  • 諦めて怒りを明らかにすることで納得する
  • 究極的には死を受容することが有効である

ということになります。

人間はどうせ死ぬんですし、100年後のことを想像してみてください。100年後、その問題は大した問題ですか? 大抵の問題は風化して、跡形もないはずです。私も何か問題が起こると100年後のことをよく考えます。そうすると大抵の問題は小さな問題だとわかります。まぁ、現実逃避と言われればそれまでですが。

おわりに

今回は怒り、不安の対処法を考えてみました。
なにか参考になれば幸いです。