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メタバース・・・流行らない気がする。その理由3つ

メタバース・・・流行らない気がする

メタバースが何かと話題になっている。
企業はこぞってメタバースを流行らそうとしているようにも見える。

じっさいメタバースのジャンルのゲームも多数登場し、VRやNFTなどの新技術などと組み合わせて新たなユーザー体験を生み出している。
このメタバース、流行るのか?

筆者は非常にこれに疑問を持っている。
率直に言うと「流行らない気がする」というのが本当のところだ。

今回はこれについて具体的に考えてみたい。

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そもそも「流行る」というのはどのレベルか?

流行る」というのはどういう現象を指すのか。
これはたとえるならスマホやYoutubeレベルのことだ。

社会に深く浸透し、それなしでは生活のクオリティが下がってしまう。
もはや必須と言ってもいい、インフラ。

社会で生活しているとそれをやっている人を頻繁に見かける。
日常会話でそれのワードを出しても会話が成立する。
企業などもそれに付随してビジネスをしている。

そういうレベルが「流行る」ということだ。

メタバースがこのレベルまで浸透するかどうか、流行るかどうかというのは今のところ疑問符が付いている。
なぜか?

メタバースはなぜ流行らない?

メタバースが流行らない気がするのは↓の要点があるからだ。

  • ハードが値段的に高い
  • コンテンツが少ない
  • 体験がゲームの域を出ていない

まず1つ目がハードだ。
メタバースの世界を体験するには物理的なハードが必要だ。
これはパソコン、ゲームハード、VRヘッドセットになる。

これらのハードは現在ではけっこう高価なものである。
パソコンは4万から20万、ゲームハードは3万から5万ぐらい、VRヘッドセットも5万ぐらいする。

これらのハードを揃えるための出費はまだまだバカにならない。
ましてや日本のような不景気な国では、よほどそうだと言える。

新しい体験をするためにこういった出費を伴わなければいけないというのは、けっこうハードルが高い。
みんな生活が第一であり、娯楽品は2の次なのが普通だ。
いまのところメタバースは娯楽品の色が強い。まだ社会的インフラのレベルには達していない。

それから今現在、メタバースのコンテンツはそれほど多くない。
あるといったらゲーム、それからチャットみたいなものだ。
つまり従来のオンラインゲームの延長線上にあるコンテンツが多い。

これはつまりゲームの市場がメタバースの市場ということになる。
メタバース自体はゲームだけでなく、もっと広い領域を獲得しようとする意欲的なジャンルではあるが、今のところメインの市場はゲームだ。
つまり流行らそうと思っても、ゲームのジャンルを超えて流行るような可能性が低い。

それからユーザー体験だが、今のところゲームの体験の域を出ていないというのが実情だ。
このような体験ではインパクトがまだ弱い。
大量のユーザーを流入させたい場合はいまいち魅力にかけている。

流行というのは、サラリーマンのおっさんがやるレベルだ。
面倒くさがりで新しい刺激に鈍感なおっさん。
こういったおっさんすらもユーザーとして取り込めるレベルでないと、社会的な流行というのは難しい。

そしておっさんとゲームの相性は悪い。
おっさんは年を取っているせいでゲームに積極的に時間を使うというようなことは無くなっている。
スマホですら拒否するのがおっさんである。

つまりスマホレベルのインパクトであってもおっさんを取り込むのは難しいのである。

それに日本の話になってしまうが、今の若い子は金がない。
とにかく金がない。

だから日本において、VRを流行らそうとするのは非常に難しいと思う。

メタバースを流行らせるにはどうしたらいいか?

筆者はメタバースの検証のためにVRヘッドセットを購入した。
まだ数か月ぐらいだ。

しかし現状、VRであってもやれることは非常に少ない。
というか日本語のコンテンツが少なすぎる。

VR ChatというVR空間で3Dのアバターと音声チャットができるアプリがある。
これは世界で非常に人気で、サ・メタバースという感じだ。
ただしNFTなどは使えない。

このVR Chatにログインして他のアバターと会話するわけだが、共通語は英語である。
つまり英語を喋れないとVR Chatの世界は徹底的に楽しむことはできない。

筆者は英文を読むぐらいのリーディングのスキルはあるが、ヒアリングのスキルがほとんどない。
そのため外国の人が何を言っているのかわからない。

🦝 < チクショー!

VR Chat以外では、VRで楽しめるものはゲーム、動画コンテンツぐらいである。

つまり日本人をメタバースの世界に呼ぶには、まだまだ日本語のコンテンツが少なすぎるのだ。

いまのところごく一部の好奇心の強い人が積極的な行動で体験するのがメタバースの世界だ。
つまり受容的な人までメタバースは届いていない。

少なくとも日本でメタバースを流行させたいなら、もっと日本語のコンテンツを作らないとだめだ。
日本人がたくさんログインしていて、日本語を使って会話できて、世界中の商品を購入できる。
そういったメタバースの世界にならないと、流行しないだろう。

ただしVR Chatでは日本人が多いワールドもある。
VR Chatで日本人とコミュニケーションを取りたい場合はこういうワールドに行くといいだろう。

メタバースで必要とされるコンテンツ

日本でメタバースを流行らせたい場合に必要なコンテンツは↓のとおりだ。

  • 日本人同士でコミュニケーションできる人気アプリの登場
  • 世界中の商品をメタバースで購入できるメタバース版Amazonの登場

まず日本人は英語を喋れない人が多数である。
そのため英語が共通語の人気アプリなどは流行らない。
日本でメタバースを流行らせたいなら日本語が共通語のコミュニケーションアプリがないとだめだ。

つまり日本人版VR Chatだ。
これが必要だ。

それからメタバースで世界中の企業の商品を買い物できる状態にならないといけない。
これはメタバースの世界はこれからそうなっていくと言われている。
つまりAmazonのようなサービスがメタバースの世界にないといけない。

Amazonがメタバースの世界に乗り出せばそれが手っ取り早いかもしれないが、今のところそのような話は聞いていない。

だがこれらのコンテンツは企業が動かないとだめだ。
しかし、企業は市場に需要が見込めない場合は動かない。
そのためメタバース自体に強烈な魅力がないといけない。

メタバースの魅力はゲームに通じるものだ。
ゲームの世界観にどれだけ日本の人たちが魅力を感じるか? というところにかかっている。

メタバースが流行るとしてあと何年かかるか?

メタバースが流行るにはまだまだ時間がかかるだろう。
気が付いたら一過性のコンテンツになってました、というのも十分ありえる。

だが、メタバースの実現しようとしている社会は近未来の社会だ。
昔から漫画や小説などが描いていた普遍的な未来社会の姿、その一端だ。

つまりメタバースの世界には必然性があるように思える。
だから流行るときはいつか来ると思う。

問題はそれが近いうちに来るのか? というところだ。
筆者の予測ではメタバースが流行するにはまだ5年ぐらいかかるだろうと思われる。

5年と言ったらアプリやサービスが成熟する期間だ。
つまり今現在、だれかが作ったサービスやアプリがこれから5年かけてメタバースの世界で成熟し、それが近い将来ムーブメントを生むということだ。

メタバースにかけたい開発者は今がちょうど分岐点だろう。
これからメタバースのコンテンツを作り、それが流行り、将来的にシェアを獲得するということが可能になってくるのがちょうど今だ。

ただしメタバースが社会に受け入れられなかったら一緒に沈没することになる。
それは仕方ないね。

🦝 < メタバースと心中しよう

おわりに

筆者はまだメタバース歴は3か月ぐらいである。
だから今回の予測は間違っているかもしれない。

より深くメタバースの世界を知るため、これからもっとディープな世界を調べてみるつもりだ。
その知見は記事にしたいと思う。

🦝 < いざゆかん、ディープメタバースへ

🐭 < ヨーソロー