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プログラミングで使うsrcとは何か?

プログラミングで使うsrcとは何か?

プログラミングで使う「src」とは「source(ソース)」の略語です。
「source」は「源泉、元、出所」などの意味がある英単語です。

プログラマーの世界では英単語を省略する文化があります。
なぜかというと英単語を省略するとコードが短くなるからです。

コードが短くなるとタイピングの負担が減りプログラミングのコストが下がります。
そのため昔からプログラマーはよく英単語を省略して使っていました。

「src」もその省略形の1つです。

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srcはどんな時に使われるか?

プログラミングでは「src」という単語は「元データ」を表すときによく使われます。
たとえばファイルをコピーする関数があるとします。

この関数はファイル1をファイル2にコピーします。
この時ファイル1のことをsrcと表現することがあります。
いっぽうファイル2はdst, destと表現されることがあります。
(dstの意味は後述)

  • 元になるデータがsrc

何かデータをもとに処理をして、そのデータをほかに出力するとき元になるデータをsrcで表現します。
このファイルの例で言うとファイル1はsrcFile, ファイル2はdstFileなどと書かれることもあります。

ようは「情報源」ですね。「データ源」ということも出来ます。
srcは「入力元」と表現することも出来ます。
dstは「出力先」です。

クローン人間を作るとしたらクローン元の人間がsrcでクローン先のクローン人間がdstです。

srcの対義語、dst(dest)

srcの対義語としてよく使われるのが「dst(あるいはdest)」です。
「dst」は「destination(デスティネーション)」の略語です。
意味は「目的地、行先、あて先」などになります。

dstはsrcと共によく使われる単語です。
ファイルのコピー処理の例で言うとコピー元のファイルがsrcならコピー先のファイルがdstです。

  • コピー先のファイルなどがdst
  • クローン先のクローン人間がdst

つまり何かデータを処理してその結果を保存する保存先のことを言います。
「srcを処理してdstに保存する」という文脈でよく使われます。

sourceの語源

source(src)の語源は何でしょうか?
これは「sors」が語源の単語になっています。
「sors」は「湧き出た」という意味の単語です。

何かからなにかが湧き出たときに表現される言葉でこれが変形してsourceになったわけですね。
おそらく昔の人は泉から水が湧き出たときなどにこの単語を叫んでいたのでしょう。

  • 「水が湧き出た!」
  • 「うおおお!」

カラカラの日照りが続いている状態で空っぽの泉から水が湧き出たらさぞや興奮したことでしょう。
そういった驚きと喜びの意味が含まれているのがこのsource(src)ということですね。

ちなみに「surge(急上昇する)」という単語も同じ「sors」が語源です。
つまりsurgeとsourceは兄弟姉妹ということですね。

sourceの発音

source(src)の発音は「ソース」です。
イギリス英語もアメリカ英語も同じです。

ソースコードのソースもsource

プログラミングの世界ではプログラムのコードのことをソースコードと言います。
このソースコードも「source code」でsource(src)が使われています。

ちなみに「code(コード)」は「符号、記号、暗号、規則」などの意味があります。
つまり「source code」とは「源の符号」と言うことができます。

何の源かと言うとそれはプログラムの源です。
プログラムがパンならソースコードは麦と言うことができます。
原材料ですね。

ソースファイルのソースもsource

プログラミングの世界、特にC言語の世界ではソースコードが書かれたファイルを「ソースファイル」と言うことがあります。
これは「source file」ということで、これにもsourceが使われています。

ソースファイルをコンパイルなどすると実行ファイルであるプログラムが出来あがります。
ソースファイルにはコードが書かれています。

まさに「源のファイル」と言うことが出来ます。

「その情報のソースは?」もsource

プログラミングの世界からは脱線しますが「その情報のソースは?」と会話で言うことがあると思います。
この「ソース」も「source」のことを指しています。

情報の発信源がsource、源ということですね。
情報が発信されるにはその情報の発信源が必要なわけなので、sourceとはまさに根本的な存在と言うことができます。

英単語を省略することで何を得られるのか?

「source」を「src」に省略するとすでに述べたようにタイピングのコストを減らすことが出来ます。
プログラマーというのは基本的には怠惰でめんどくさがりな人種です。
めんどくさいから身の回りのことを自動化するんですね。
もちろん真面目な人もいます

それで長々と「source」と6文字もタイプするよりは「src」で3文字にしたほうが楽というわけです。
タイピングコストだけで考えると半分の1/2になっていますよね。

  • 省略で効率が倍に!

最近はエディタの補完機能でタイピングコストもかからないことが多いですが、それでもいまだにこういった省略はよく使われます。
プログラマーはそれこそ一日中コードを書いてることもあります。
ですのでこういった工夫はプログラマーとして当然のことと言えます。

そのほかの略語

srcやdst以外にもプログラミングの世界では略語はよく使われます。
たとえば「fin」などもそうです。

これは「file input」の略語です。
入力用に開いたファイルなどをこういった略語の変数で表現することがあります。

「fin」の対義語は「fout」です。
これは「file output」の略です。

これは出力用に開いたファイルを表現するときに使われます。

他にも「in」は「input」、「out」は「output」の略として使われることがあります。
「txt」は「text」の略、「str」は「string」の略です。

いっぱいありますね。

C言語で見るsrcの使用例

ではC言語でじっさいにsrcを使ってコードを書いてみましょう。
たとえば↓のようなコードが考えられます。

#include <string.h>  

void copystr(char *dst, const char *src) {  
    strcpy(dst, src);  
}  

このcopystr()という関数は第1引数のdstに第2引数の文字列srcをコピーする関数です。
単純な標準関数のstrcpy()のラッパーです。

入力元の文字列をsrcと表現しています。
出力先のバッファはdstですね。

Pythonで見るsrcの使用例

Pythonでもsrcを使ってコードを書いてみます。

def formathello(src):  
    return f'Hello! {src}'  

このformathello()srcの頭に「Hello!」を付けるだけの関数です。
元になる文字列に対してsrcという命名を使っています。

おわりに

今回はプログラミングで使われるsrcとは何かを解説しました。
「src」は「source」の略語です。
タイピングコストを減らして快適なプログラミングライフを送りましょう。

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