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4年間使ったSSDが寿命に。その症状は?

  • 作成日: 2022-04-10
  • 更新日: 2023-12-25
  • カテゴリ: IT

4年間使ったSSDが寿命に

ある時、私は何の気なしに目覚めた。
すがすがしい朝であった。

私はむくむくと起き上がると、仕事部屋に入った。
そしてデスクトップパソコンの前に座った。

「さーて、今日も仕事だ」

私はふう、と息を吐きパソコンのディスプレイを見た。
しかしそこには見慣れない画面が……。

BIOSのHello, World!

それはBIOSの画面だった。

私は昨晩はパソコンの電源を切らずにそのままにして寝た。
昨晩まではパソコンは普通の画面だった。
しかし寝て起きてみるとパソコンの画面はBIOSの画面になっていた。

なんで?

私は疑問に思いながらもキーをタイプしてBIOSの画面から抜けようとした。
しかし、Exitのキーを押してもしばらくするとまた同じBIOSの画面。

私はどうやらパソコンに異常があることを察した。

よくよくBIOSの画面の表示を見ると、なにやら英語で警告が出ている。

SATA6G_1: Colorful SL500 640GB  
WARNING: Please back-up your data and replace your hard disk drive.  
A failure may be imminent and cause unpredictable fail.  

日本語にすると↓のような意味になる。

「警告: データをバックアップしてハードディスクを交換してください。障害が近く、予期しない障害が発生するかもしれません」

BIOSの警告は何を意味するか

英文を読むと、どうやらハードディスクドライブが怪しい状態になっているらしい。
「SATA6G_1: Colorful SL500 640GB」と表示されている。

私のデスクトップパソコンにはディスクが2つついている。
1つはOSの入ったSSDでもう1つはデータを保存しているHDDだ。

容量から察するに、異常が出ているのはOSが入っているSSDのようだった。

私は「ついに来たか」と思った。
ディスクの故障はパソコンではありがちなものだ。
私もこれまでのパソコン歴で何度も経験している。

パソコンの解剖

私はパソコンの電源を切ってパソコンの蓋を開けた。
中はほこりまみれだった。

「そういえば、買ってから一度も蓋を開けたことがなかったなぁ……」
と私は思った。

ディスクを引き抜く。
それはデータの入っているHDDだった。
HDDには異常はないのだろうか?

私はHDDを引き抜きパソコンの電源を入れたが、やはり再度警告が出た。
当たり前である。警告が出ているのはSSDのほうだ。

この時点では私は警告に出ているディスク名がSSDだとはわかっていなかった。
何度か電源を入れなおすうちにBIOSの警告に気づき、問題がSSDにあると認識した。

しかし外からみるとSSDが見えない。
懐中電灯でパソコンの内部を照らしてみる。
やはりそれらしいディスクは見当たらない。

「あれえ?」

私は困ってしまった。
HDDはあったがSSDがない。
しかしBIOSは認識しているので無いなんてことは無いはずである。

そういえば、私はSSDをこの目で見たことが一度もなかった。
SSDの入ったパソコンを使っていたのに、OSの入っているSSDをこの目で見たことすらなかったのである。
よって私はSSDがどんな形状で、どんなふうにパソコンに繋がれているのか知らなかった。

パソコン内部を弄るうちに何かを引き抜くと、手ごたえがあった。
ずるっと引き抜くと、中に小さいディスクがあった。

あ、これかあ!

それがSSDだった。

SSDには「Colorful Solid State Drive」と刻印されていた。

SSDの寿命

私は今のパソコンを購入してから、パソコンの電源はほぼ付けっぱなしにしていた。
寝ている間もパソコンを起動していたのである。

パソコンを購入したのは2018年。今から4年前だった。
SSDにしてはよく持った方ではないだろうか?

SL500の評判をネットで調べると、まぁ可もなく不可もなくという感じだった。
BTOパソコンでよく使われるSSDということだ。

寿命が来たSSDの症状

寿命が来たSSDで、思い当たる症状があった。
ここ1~2か月ほど、パソコンの動作がカクカクしていたのである。

パソコンで作業をしていると、何かの拍子に動作がいったん止まることがある。
しばらくするとまた動き出す。
そういった動作を繰り返すことがたびたびあった。

私はタスクマネージャーを起動して、負荷のかかっているアプリがないか監視するのが日課になっていた。
しかし不思議なことにそういった負荷の多いアプリは見当たらなかった。

ウィルスに感染してウィルスが悪さしているんじゃないか? とも疑った。
しかしウィルススキャンでは問題のあるアプリは検出できなかった。

Crystal Disk Infoというディスクの健康状態をチェックできるソフトで、ディスクをチェックしてみたりもした。
しかし問題はなかった。

私はこの問題をずっと解決できずにいた。
しかし、ここに来てようやく原因がわかったのである。
原因はSSDだった。

SSDに寿命が来ていたのである。
それでパソコンがカクカクしていた。

ディスクの交換とOSの再インストール

私はサブマシンでAmazonを検索し、SSDを調べた。
最近はSSDも値段が安くなっているらしい。
私は人気のありそうなSSDをぽちった。

あとはこれが届いたら、ディスクを交換してOSを再インストールすればいい。
しかしOSの再インストールにはリカバリディスクが必要だ。

私は用意が良いことに4年前にリカバリディスクをちゃんと作成していた。
リカバリディスクで別のSSDにOSを復元するのはやったことがないが、今回やってみるつもりだ。

だめだったらOSも購入しなければならない。
なかなか痛い出費である。

だがパソコンは消耗品である。
こればっかりは仕方ない。

せめて10年ぐらい部品が持つようになってくれればいいのだが。
技術の進歩に期待したいところである。

おわりに

今回はSSDの寿命の症状について書き残した。
同じような症状が見られたら注意されたい。
また、リカバリディスクの作成などは早いうちにやっておいたほうが良いだろう。

今回は幸いなことに大事なデータはすべてHDDに入っていた。
SSDは逝ってしまうとデータの取り出しも難しくなることが多い。
外付けHDDなどを買ってこまめにバックアップを取っておいたほうが良いだろう。

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🐭 < 大事なデータはHDDに