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VRとメタバースの関係

VRとメタバースの関係

さっこんWebを賑わしているワードに「メタバース」がある。
メタバースはVRと一緒に語られることも多い。

結論から言うとこの2つは別々のものである。
メタバースは3D空間のことで、VRはゲームハードのようなデバイスのことである。

だからメタバースを体験したい、あるいはVRを体験したいとなった場合に、この両方を使う必要はない。
メタバースはVRが無くても体験できるし、VRはメタバースが無くても体験できる。

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メタバースとはなにか?

メタバースとは「meta(超)」と「universe(宇宙)」を組み合わせた造語である。
これは3D空間世界のことを指してメタバースと言われる。

メタバースの歴史は意外に古く、20年前からそのジャンルのソフトウェアは存在する。
たとえば「ウルティマオンライン」や「セカンドライフ」などがそうだ。

これらは3Dゲームであるが、技術の進化によってこういった3Dゲームの没入度が上がるようになった。
そして企業は「何か新しいもの」としてメタバースを流行らせようとしているわけである。
ユーザーを多く取り込んで、そして市場を開拓し、3D空間世界で商品を販売できるようにする。
それが企業の目標である。

このメタバースの市場が社会に広く浸透して、そして使われるようになれば、メタバースを通じた商品販売も可能になる。
そうすると土地という物理的制約から企業は解放され、3D世界に店舗を構えて商品を販売できるようになる。
簡単に言ってしまうとこれは通販と変わらないが、メタバースであればその没入感と体験によってユーザーの購買意欲も上がるので、企業は魅力を感じているのである。

VRとはなにか?

VRとは厳密にはVRヘッドセットのことを指す。
VRヘッドセットとは3D空間を視覚的・聴覚的に体験できるデバイス、ハードのことを言う。

ゴーグルのようなものを頭に装着し、そのゴーグルに3DCGが映し出される。
視野角が広く、自分がまるで3D空間の中にいるかのような体験が可能になる。

そしてヘッドセットを付けた頭を左右に振ると、見える景色が頭の移動に合わせて変わり、3D空間世界に自分が降り立っているかのような体験を得られる。

VR自体は結構前から一部で話題になっていた。
そして最近はMeta社の販売しているMeta Quest 2が安く手に入るということで、新規ユーザーも増えている現状である。

なぜVRとメタバースはセットで語られるか?

この2つがセットで語られることが多いのは、VRを使ってメタバース世界を体験しているユーザーが多いからである。
そのためメタバースを体験するならVRも無いといけない、と勘違いする初心者が多い。

VRがあったほうがメタバースの世界はより楽しむことはできるが、メタバースはVRが無くても体験できる。
たとえば任天堂のゲームである「あつまれ!どうぶつの森」だ。

このゲームは世界で2000万本以上売れて大ヒットした。
これもジャンル的にはメタバースに分類されると言われる。

「あつまれ!どうぶつの森」はゲームハードであるSwitchで楽しめるゲームだ。
だからこのゲームを体験するならVRのヘッドセットではなくてSwitchを買わなくてはならない。

それからパソコンゲームである「FF14」もジャンル的にはメタバースに分類される。
これはプレイするのにパソコンが必要となる。ゲーミングPCだ。
だから「FF14」のメタバース世界を体験するならパソコンを買わなくてはいけない。

VRで体験できるメタバースは?

VRで体験できるメタバース世界は、まだ発展途上のコンテンツである。
このコンテンツはこれから盛り上がると一部で言われている。

企業も積極的で、たとえばFacebookを運営するMeta社は、社名をメタバースに関連するものに変えた。
これはMeta社のメタバースへの意気込みが感じられる。

ほかにもナイキや任天堂などメタバースに積極的な企業は多い。

Meta社の販売するMeta Quest 2というVRヘッドセットがある。
2022年ではこれを使ってメタバース世界を体験するのがトレンドになっている。

たとえば「VR Chat」という無料のソフトウェアがある。
これをヘッドセットにインストールすると、メタバース世界を体験できる。

VR Chatとは?

「VR Chat」は3Dのアバターになりきって行う音声チャットだ。
3D空間に各ユーザーがアバターの姿で降り立ち、そして3D世界を移動し、他のユーザーと音声で会話する。
これがVR Chatだ。

今、VRヘッドセットを使ってメタバースを体験するのであれば、このVR Chatを使うのが一番ポピュラーである。
VR Chatは無料で利用できる。

そして基本的には外国人ユーザーが多く、共通語は英語である。
だが、日本人コミュニティがあるので、日本人のワールド(チャット部屋)にログインすれば日本人と日本語で会話できる。
コミュニティは非常に活発で、最近は初心者も増えている。

またイベントを開催している人もいて、イベントに誘われることもある。
イベントに参加すれば他の多くのユーザー(数十人単位)と会話を楽しむことができる。

個人的にはこのVR Chatに企業が出店し、買い物ができるようになれば、これは企業が目標とするメタバース世界であると言えるだろう。
いまのところ企業が出店できる仕組みはVR Chatには出来ていない。

VRを手軽に体験するには?

VRを手軽に体験するなら2022年の今ならMeta Quest 2を買うのが一番てっとり早い。
これは現在4万から5万円ぐらいで入手できる。
値段的にはゲームハードを買うのと同じぐらいの出費になる。

Meta Quest 2のストアには無料のソフトウェアもたくさんあるので、VRの世界を体験する場合はこれらの無料ソフトウェアを使えば大丈夫だろう。
また、よりクオリティの高い世界を体験したいならストアからクレジットカードを使って商品を購入すればいい。

Meta Quest 2に必要なものは↓のとおりである。

  • Meta Quest 2本体
  • Facebookアカウント
  • スマートフォン
  • パソコン(無くても可)

初期設定でFacebookアカウントとスマートフォンが必要になるので、これはあらかじめ用意しておいたほうが良い。
パソコンは無くてもできるが、パソコンがあるとパソコン内のソフトウェアをVRで使うことができるようになる。
その場合はヘッドセットとパソコンを繋げる(Oculus Link)専用ケーブルが必要になる。
無線(Air Link)でもできるが、通信環境にかなり左右されるのでケーブルのほうがおすすめである。
ケーブルは2000円ぐらいで買える。

筆者もMeta Quest 2単体でしばらく楽しんでみた。
よく使うのはVR ChatとYoutube VRだ。

Youtube VRではVRの動画を見ることができる。
360度の見渡せる動画も多数あり、それで世界中のいろんな景色を見ることもできる。
筆者はあまりこういうのには興味がないのだが、好きな人は好きだろう。

動画の画質はまだ発展途上だ。
もっと画質が上がればさらにVRの没入度は上がるだろう。
しかし楽しむ分には問題ない程度である。

メタバースを手軽に体験するには?

メタバースを手軽に体験したい場合は↓のとおりである。

  • ゲーミングPCがあるなら「FF14」
  • Switchがあるなら「あつまれ!どうぶつの森」

VRヘッドセットは4,5万するので、なかなか手が出ないという人も多いだろう。
ゲーミングPCやSwitchがあるなら上記のソフトを使えば手軽にメタバースの世界を体験できる。

どちらも日本製のソフトウェアであることを考えると、やはり日本のゲームは世界的に見てもクオリティの高いのがわかる。
メタバースも日本のコンテンツがこれから増えていくだろう。
日本のゲームとメタバースは相性がいいと思われる。

VRとメタバースを組み合わせるとどんな体験が?

VRとメタバースを組み合わせるとどんな体験ができるのだろうか?
VRで得られる体験は↓のとおりだ。

  • 3D世界に存在できる体験

いっぽうメタバースで得られる体験は↓のとおりである。

  • 3D世界でのコミュニケーション、買い物

これらの体験は相乗効果で組み合わせると未知的な体験ができるようになる。
もっとも慣れてしまえば、オンラインゲームとそれほど大差がない。
あまりオンラインゲームをやらない、という人にはかなり新鮮な体験になるだろう。

だがVR Chatなどには荒らしもいるので注意されたい。
荒らしとは他人を不快にするユーザーのことだ。
こういったユーザーはブロックできるので、ブロック方法はあらかじめ覚えておいたほうが良いだろう。

VRとメタバースはこれから流行るのか?

さて、VRとメタバースはこれから流行るのだろうか?
企業などは市場を開拓しようとしているので流行らせようとしている。

いまのところその勢いはそこまで加熱はしていない。
Meta社の販売するMeta Quest 2が現実的に購入できる値段になってきたことで、このヘッドセットを使ってメタバースに流入するユーザーが増える可能性もある。
これが社会的な流行になるかどうかはまだわからない。

筆者の体験では、いまのところこれら2つを使った遊びにはまだユーザーの積極性が必要である。
ユーザーが積極的に楽しもうとする姿勢がないといけない。

たとえばVR Chatでは他の人と積極的に会話をしようとする姿勢が必要になる。
そういう姿勢がないと楽しむことはできないだろう。

まだ使ってるだけで、延々と楽しめるという感じにはコンテンツは育っていない。
これからメタバースなサービスが増えて、その中からヒットするサービスが生まれれば、おそらくそれが起爆剤となるだろう。
VR Chatはそれに近いところがあるが、まだ足りない。もっと爆発的なエネルギーが必要だ。
それはWeb2.0のTikTokやTwitter, Youtubeのようなサービスだ。

そういったサービスが生まれなければ、VRとメタバースは一時的なものにおわるだろう。

おわりに

今回はVRとメタバースの関係について解説した。
VRとメタバースを体験したい場合は、選択肢はいろいろあるので自分に合っているもの選ぶといいだろう。
みなさんの新規体験が成功することを祈る。

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