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WSL2とVirtualBoxを共存させる方法とそれが必要となった私の理由

  • 作成日: 2022-04-13
  • 更新日: 2023-12-24
  • カテゴリ: IT

WSL2とVirtualBoxを共存させたい

結論から言うと↓の通り。

  • VirtualBoxは6.1.16以降のバージョンを使う
  • 「Windowsの機能の有効化または無効化」で、
  • 「Linux 用 Windows サブシステム」にチェック
  • 「仮想マシンプラットフォーム」にチェック
  • 「Windows ハイパーバイザー プラットフォーム」にチェック

以上でWSL2とVirtualBoxを共存できるようになった。

いきさつ

ある時、パソコンのSSDがぶっ壊れてしまった。
OSの入ってるCドライブのSSDだった。

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だから新しくSSDを購入してOSを再インストールした。
OSはクローンではなく再インストールだったので、環境設定を1から行う必要があった。

それでいの一番にWSL2を有効化したのだが、その時はVirtualBoxのことは忘れていた。
「Windowsの機能の有効化または無効化」を開き、適当な項目にチェックを入れてパソコンを再起動。
WSL2でUbuntuをインストールして使えるように設定した。

VirtualBoxの存在

私はYoutubeに動画を投稿しているのだが、その時に録画環境用にVirtualBoxを使っている。
前はプログラミングの実況などではVirtualBoxを使っていなかった。

しかし、素の環境で録画ソフトを走らせると、いらぬものまで録画されてしまう。
それがいやだったのでVirtualBoxで録画専用の環境を作るようになった。
ちなみに環境にはUbuntu Mateを使っている。

それでWSL2を有効にした時点ではこの実況用のVirtualBoxの存在を忘れていた。

あらかたのセットアップが終わって私は仕事に戻った。
それでVirtualBoxを起動して録画をしようと思った。

Ubuntuの異変

しかし、VirtualBox環境のUbuntuのコマンドが失敗してしまう。
具体的には

$ sudo apt update  

でパッケージ情報をアップデートしようとしたのだが、アップデートのログにエラーが出力される。
エラー内容は失念した。

それでどうにもこうにもこのエラーが取れないので、VirtualBoxのUbuntuを再インストールすることにした。
せっかくなので新しいディストリビューションを使ってみようと思い、↓のisoをダウンロードした。

  • Zorin OS
  • Elementary OS

しかし、これらのisoを使って環境をセットアップしようとしても、うまくいかない。
エラー内容はどれも

ハードディスクにファイルをコピーする際にエラーが発生しました  

というものだった。
私は新しいディストリビューションはあきらめて、今まで使っていたMateを入れようとした。
しかし、過去にインストールに成功したことがあるMateのisoもインストールに失敗する。
エラー内容は↑と同じだ。

さすがに私は何か他の原因を探る必要があった。

WSL2はVirtualBoxと共存できない?

私は遠い昔の記憶をふっと思い出した。
そこでGoogleで「WSL2 VirtualBox 共存」と検索した。

調べてみると、WSL2とVirtualBoxは共存できないという記事が出てきた。
「原因はこれかぁ~」
と私はうなる。

WSL2とVirtualBoxの共存方法

しかし調べを進めてみると、どうやらWSL2とVirtualBoxを共存させることもできるらしい。
私の調べた結果では↓になった。

  • VirtualBoxはバージョン6.1.16以降を使う

VirtualBoxはバージョンによってはWSL2と共存できないバージョンがある。
6.1.16より前のバージョンは対応していない。
だから6.1.16以降のバージョンにする必要がある。

それから「Windowsの機能の有効化または無効化」を開き、設定を確認する。
WSL2を使う場合は

  • 「Linux 用 Windows サブシステム」
  • 「仮想マシンプラットフォーム」

↑の2つにチェックを入れる必要がある。
それからWSL2とVirtualBoxを共存させるには、

  • 「Windows ハイパーバイザー プラットフォーム」

↑の項目にチェックする必要がある。

これらの設定を行い、私はパソコンを再起動した。

再設定後のWindowsでVirtualBoxを使う

私は失敗していたisoを再びVirtualBoxの仮想マシンにセットした。
そしてOSのインストールを行う。

すると今度はインストールに成功した。
エラーが出ることもない。

かくして私は再びWSL2とVirtualBoxを共存して使えるようになった。

なぜWSL2とVirtualBoxは共存が難しいのか?

どうもWSL2とVirtualBoxは、同じ仮想化支援技術を使っているらしい。
それでWSL2とVirtualBoxはお互いに仮想化支援技術を占有しようとする。
それで競合が起こり、仮想マシンなどがうまく動作しなくなるらしい。

WSL2を有効化しているパソコンでVirtualBoxを使い、意味不明なエラーが出まくった場合は、この競合を疑ったほうがいいだろう。
私もたくさん意味不明なエラーに遭遇した。

🦝 < エラーで心が折れる

🐭 < ポキっと

おわりに

今回はWSL2とVirtualBoxの共存方法について書いた。
WSL2とVirtualBoxを使っていて、エラーが出まくっているなら競合を疑おう。
解決はそれほど難しいことではない。

🦝 < よき仮想化ライフを

🐭 < 仮想化したい