エンジニアYoutuberの注意事項: 録画環境の構築
- 作成日: 2021-12-07
- 更新日: 2023-12-25
- カテゴリ: Youtuber
エンジニアYoutuberの注意事項
エンジニアYoutuberとはエンジニア・プログラマー系のYoutuberのことを言います。
ITのスキルを使った動画をYoutubeに投稿している人たちのことです。
私もエンジニアYoutuberの1人です(もっともエンジニア業は現在は休業中です)。
この記事ではそんなエンジニアYoutuberが録画環境で気をつけたいことを書いていきたいと思います。
この記事を読めば、これからYoutuberを始めようとしている人が録画環境でどんなことに気をつけたらいいのかわかります。
録画環境は動画投稿のベース基地と言っても良い環境です。
この環境に気を使うことで動画の品質を上げることが出来ます。
ではまずは録画環境の構築についてです。
録画環境の構築について
録画環境の構築で気をつけたいことはなんでしょうか?
水分補給? 冷房の完備?
冷房の完備は大事なことですが、これはあまりクリティカルなものではありません。
冷房は無くたって録画はできます(熱中症には気をつけてね)。
まずなにより気をつけたいことは、普段パソコンを使っている環境と、録画の環境を切り分けて構築することです。
これができるかどうかでYoutuber人生が決まると言ってもいいでしょう。
具体的にはまず最初にパソコンに録画専用のユーザーを作成します。
パソコンに録画専用のユーザーを作成しよう
Windowsではマルチユーザーシステムを使うことができます。
これはユーザーを複数作成し、ユーザーごとの環境でパソコンを使うというものです。
マルチユーザーが使えるOSを使っている人は、まず最初に録画用ユーザーを作成しましょう。
こうすることで、完全ではありませんが、普段使っている環境と録画用の環境を切り離すことができます。
HDD上では繋がっていても、クリップボードは別になるので、意図しないテキストが動画に映りこむリスクを減らすことができます。
仮想環境を使おう
録画用ユーザーを作成したら、そのユーザーの環境にVirtualBoxをインストールしましょう。
そしてVirtualBoxで録画用のOSをインストールしてください。
これはLinuxでもWindowsでもなんでもいいです。
こうすることで仮想的に実作業の環境と録画用の環境を切り離すことができます。
仮想環境のウィンドウを録画ソフトで録画することで、動画の中に移りこむ景色を仮想環境下のものに限定することができます。
ここまで構築したらほぼパーフェクトな録画環境です。
事故(意図しないモノが映りこむ等)が起こる確率を圧倒的に減らすことができます。
ぜったいするな!クリップボードの共有
VirtualBoxを使う際に気をつけたいのは、仮想環境と実環境のクリップボードをぜったいに共有しないことです。
VirtualBoxではホストとゲストの環境のクリップボードを双方向に共有することができます。
この共有ですが、ぜったいにやってはいけません。
ホストマシンのクリップボードのデータがゲストマシンのクリップボードに流れ込んでしまっては、せっかく環境をわけたメリットがありません。
もしホストマシンでパスワードなどをコピーして、クリップボードを共有してしまった場合、それだけで録画する動画にパスワードが映りこむリスクが生まれてしまいます。
これは冗談ではなく、けっこう深刻な問題です。
私はこのような事態を「クリップボード汚染」と読んでいます。
ホスト側のユーザーの環境でパスワードマネージャーなどを使ったり、パスワードが必要になるログインをしたりすることもご法度です。
それを行えばそれだけでパスワード漏洩のリスクが高まります。
そういった操作は普段の作業のユーザーの環境で行ってください。
一番良いのは録画専用のパソコンを1台用意すること
ここでは仮想環境を使った方法を取り上げていますが、一番良いのはYoutuber用のパソコンを一台用意することです。
そしてこのパソコンにはパスワードやプライベートなデータなどを持ち込まないようにします。
こうすればクリーンな環境で動画を録画することができます。
しかしこの方法は金銭的に余裕がある人向けの方法です。
実際はプログラミングをやるようなメインマシンは1人1台が普通なはずです。
そのためあまり現実的な方法とは言えません。
Youtubeで収益が上がったらこの方法に切り替えてもいいでしょう。
録画環境と普段の環境は切り離して管理しよう
とにかくキモになるのが、録画環境と普段の環境は切り離して構築することです。
みなさんは普段の環境でどんなデータを扱っていますか?
プライベートなデータを扱ったり、パスワードをコピペしたり、仕事のデータを扱っている人もいるでしょう。
そういった環境で録画した動画をアップするのはぜったいにやってはいけません。
あなたがどんなに気をつけたところで、そういったクリティカルなデータは録画される場合があります。
録画されても編集で消せば問題ないとお考えの人もいるでしょう。
しかし、編集は人の手で行うわけです。
何十分何時間の動画を1人のアマチュアが編集するわけです。
動画を何本も取っていれば編集ミスが発生するのは当然と言えます。
その編集ミスによって大切なデータが全世界に公開されてしまう場合があるわけです。
そうなったら目もあてられません。
ですから録画の段階でそういったデータが映りこまないようにする工夫は絶対に必要なわけです。
動画に映ったらいけないモノたち
動画に映ったらアウトなデータはどんなものがあるでしょうか?
これは具体的には
- メールアドレス
- パスワード
- プライベートなテキスト
- 他人の著作権物
などになります。
メールアドレス
メールアドレスはパーソナルなデータです。
なぜならログインの情報として使えるからです。
そのためメールアドレスが動画に映りこんで、世界に公開されるというのは避けておきたいリスクです。
これはクリップボード汚染で流出する場合があります。
パスワード
いわずもがなですが、パスワードは絶対に録画してはいけません。
自分から全世界に向けて自分のパスワードを公開するというのは笑っちゃうような話ですが、動画を撮っている以上、ありえるリスクです。
これもクリップボード汚染で流出する場合があります。
プライベートなテキスト
プライベートなテキスト、みなさんはパソコンにどれぐらい保存していますか?
他人に見られたら困るテキストは意外に多いものです。
こういったテキストも動画を撮っている以上、画面に映りこむ場合があります。
これもクリップボード汚染で流出する場合があります。
他人の著作権物
それからこれはYoutubeのガイドライン違反になりますが、他人の著作物を動画に映したら駄目です。
著作権違反になります。
著作権違反は親告罪になるので、著作権者が動画に映った自分の著作物を見て、訴えたらそれでおわりです。
証拠はあるもなにも投稿者が自分で録画して公開してるわけですので言い逃れもできません。
これは編集の段階でカットするか、そもそも動画に映らないように工夫する必要があります。
仮想環境のウィンドウの外にブラウザを用意して、調べたいことはそのブラウザで行うようにするといいかもしれません。
そうすれば録画している仮想環境に検索結果が映りこむことはありません。
この著作物のラインは非常にきわどい問題です。
どんなものが他人の著作物になるかわかりません。
Googleの検索結果からmanの出力結果まで、こういったものは編集でカットしておくに限ります。
🦝 < 気にしすぎ?
🐭 < いや、ここまでやるべきだよ
Youtubeの動画を観察してるとわかること
Youtubeに投稿されているエンジニア系の動画を観察してるとわかることですが、ことに他人の著作物についてはあまり神経質になっていない投稿者が多いです。
特に検索結果のブログの記事を動画に映りこませたりとか、普通に多いです。
ブログの記事はブロガーの著作物になるので、これは動画に映したらアウトです。
具体的に言うとブログの記事が映りこんだ動画で利益を得るようなことをした場合は、損害賠償を請求される可能性もあります。
ブログは企業が提供しているようなブログスペースの記事では、相手は企業になります。
また個人が運営しているブログでは相手は個人です。
動画にブログの記事が映りこんでいて、Youtuberとして有名になったら、訴えられた! などとい事態を避けるためにこの辺は徹底しておきましょう。
こんなにこわい著作権法違反
著作権法違反はけっこう重い罪です。
個人の場合:下記いずれかまたは両方
* 10年以下の懲役
* 1,000万円以下の罰金
法人の場合:3億円以下の罰金
個人の場合は懲役と罰金のいずれかまたは両方を科せられます。
録画環境の構築に使えるソフトウェア
録画環境の構築に使えるソフトウェアを紹介します。
具体的には↓の2つです。
- VirtualBox
- FlashBack Express
VirtualBox
Oracleが提供している仮想環境用のソフトです。
これを使うと仮想環境下にOSをインストールして、その環境を使うことができます。
エンジニアYoutuberの必須アイテムと言っても良いでしょう。
実環境と録画環境を切り分けるのに使います。
FlashBack Express
録画ソフトです。
無料版は時間制限もなく動画を録画することが出来ます。
Pro版になると動画を編集できるようにもなります。
おわりに
今回はエンジニア系のYoutuberが動画の録画環境で気をつけたいことを書いてきました。
筆者はYoutuber歴は2年ほどですが、やればやるほどYoutuberの難しさを感じています。
Youtuberはすごい才能が必要とされる職業です。
みなさんのYoutuber人生がうまくいくことを願っています。