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これからのAIとの向き合い方を考える

  • 作成日: 2022-11-10
  • 更新日: 2023-12-25
  • カテゴリ: AI

AIとどうやって向き合うべきか?

さっこん、AIの成果がめざましい。

小説やイラストの生成、ブログの記事はもちろん、あらゆるところでAIが使われ始めている。
いちまつの不安。
私の仕事はAIに取られるんじゃないか?

これからの時代はAIと共に生きていく時代だ。
この記事ではAIとの向き合い方を考える。

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mimicの件からわかること

mimicというAIイラスト生成サイトが少し前に話題になった。
このサービスは複数枚の画をAIに学習させて、新しい絵を自動生成するというタイプのサービスだ。

ところがこのサービスが運営を開始したところ、一部のユーザーから非難を浴びていわゆる炎上した。
サービスは一時全機能を停止した。

この件は興味深い。
つまりAIを使ったサービスがどのような感情を人々に巻き起こすか、というところだ。
あくまで今回の炎上は一部のユーザーがサービスを問題視して炎上した。

つまりユーザーの総意ではない。
それとはまた別の一部のユーザーは普通にサービスを利用しようと考えていたのは事実である。

今回の例はAIを使ったサービスは公開すると袋叩きにあう可能性がある、という前例になった。
サービス運営側からすると手痛い前例を作ってしまったと言える。

世の中の人々はまだAIに否定的?

この件からわかること。
それはまだまだ一部の人々はAIに対して否定的だということである。
AI化は時代の流れであるから、これを避けることは文明国家としては難しいことである。

ふつうにAIを作れるだけの技術力が国にあれば、AIを使った産業が生まれることになる。
またWebによってほかの国で作られたAIも使うことができるようになる。

そのためネットがあるのであればAIはすぐに手を出して使うことができる。
今現在、もうそのような時代になっている。

  • すでに現代はAIの時代

だが世界の人々にはこのAI化を受け入れられない人たちがかなりの数いるらしい。
だが考えてみればこれは当然だと思う。

人々はなぜAIを否定するか?

一部の人々はなぜAIを否定するのだろうか?
なぜAIを敵視して受け入れられないのだろうか?

これは複雑な感情である。
1つはAIがかなり高度な創作活動を行えるようになった点である。
たとえばこれも最近話題になっていたサービスでMidjourneyというサービスがある。

これはキーワードから絵を自動生成するサービスだ。
かなり高精度なイラストを短いキーワードだけで一瞬で生成できる。

このサービスが出たときも界隈では「イラストレーターが廃業する!」などと言う人たちがいた。
つまりAIで仕事を取られる可能性を人々は危惧しているわけである。
これが一番ネガティブな要素として大きい。

仕事を盗られる!AIをぶっこわせ!

自分の生業がAIに代替される。

これはなかなかショッキングな話である。
だが過去の例からもわかるように機械化によってそういったことは起こってきた。

たとえば電話交換手などがそうだ。
人の手で回線を交換していた電話交換手は、機械化によってその職業がなくなった。

今回の件ではイラストレーターや画家の仕事がそうである。
果たして彼らの仕事はAIで代替されるのだろうか?

本当にAIは我々の仕事を奪うのか?

AIが本当に1つの職業を代替し、その職業を成り立たなくすることがあるのだろうか?
私が思うにまだAIはそこまで高精度ではないと思う

それに将棋の世界にもAIが入り、人間の棋士はAIには勝てなくなった。
だが今でも人間の棋士同士の対局は行われている。
そして棋士の仕事もなくなっていない。

機械音声でニュース原稿を読ませるニュース番組もそうだ。
AIに原稿を読ませることはできる。
だが今のところキャスターの仕事はなくなっていない。

そのためまだAIが1つの仕事を完全に代替するのは先の話になるだろう。
だが10年20年先はわからない。

完全な職業の代替はむずかしいのではないか

そしてこれが一番大事だが、職業を代替されるということは職を失うということだ。

今のところ社会はこういった「AI失業者」に対して保証をしていない。
これが一番の問題である。

職業をAIで完全に代替してしまうと失業者が出るのだ。
そうなると社会不安が増える。

  • AI代替が進むと社会不安が増える

治安は乱れて犯罪も増えるかもしれない。
そのような事態を起こさせるようなことを国がするとは思えない。

だから何らかの段階で規制が入ると思う。
それによってAIによる完全な職業の代替は難しくなるだろう。

代替されるとしたら職業のタスクである

だが規制によってAIが駆逐されるわけではない。
AIはツールとして生き残るだろう。

そうなるとわれわれは普段の仕事でAIをツールとして使うということになる。
つまりAIを道具として扱うのだ。

  • 今はAIをツールとして使う時代

そして仕事のタスクをAIにやらせて、余った時間を別の仕事に使う。
こうして生産性がアップしてGDPも上がる。かもしれない。

AIは人の仕事を完全には代替しないが、その仕事のタスクを一部代替してくれるようになるのだ。

たとえばブログで言えば記事を書くのがそうだ。
記事のアウトラインはブロガーが考えて、文章はAIに書かせる。
そういった分業はもう2022年9月の段階で可能になっている。

AIはしょせん、まだまだツールの領域を出ない

今現在の段階ではまだAIはツールの域を出ていない。
人間の高度な作業を完全に代替できるようなレベルではないと思う。

たとえばソフトウェアだ。
顧客から仕様をヒアリングして、ソフトウェアの要件定義をして開発する。
ということはまだ今のところ無理だ。
(もっとも、5,6年先にはできるようになってるかもしれない。すげぇ!)

AIはまだ筆である。
つまりツールだ。
これが人間になるまではまだ10年以上はかかるだろう。

そして職業を代替できるようにするなら社会保障も整えないといけない。
それができないなら規制を入れて職業が代替されないようにしないといけない。

AIをツール以上に使うにはまず社会の体制を整えないと無理なわけである。

AIをツールとして使うのがこれからのトレンド?

今の時代のトレンドはすでにAIをツールとして活用することにある。
つまりもうAIはわれわれの仕事に入ってきてるわけだ。

これからAIツールを活用する人と活用しない人で2極化するだろう。
それは果たしてどちらがいいのか。
おそらくその結論は100年は出ないだろう。

人間の手で100%描いた絵に魅力を感じる人もいるし、AIが数分で描いた絵に魅力を感じる人もいる。
つまり需要がわかれるわけである。

  • AIと人間の作品どちらが需要があるか?

その需要を満たすのはクリエーターの仕事だ。
だからAIをどう使うかはクリエーターの判断によるわけである。

これからの時代はそれが普通になっていくだろう。

人間の仕事がAIで楽になる?

人間の仕事がAIによって楽になる。
果たしてそれは本当だろうか?

実は筆者もブログの記事の執筆に一時期AIを導入していた。
だがAIライターを使った感想としてはいまのところ「いまいち」なのが正直なところである。

というのも、AIに記事を書かせるには、そのための仕事がまた必要になるのだ。
たとえばキーワードを考えたり記事のアウトラインを考えたりするのがそうだ。

そして出力された文章におかしなところがないか、校正の仕事も必要になる。
そうなると自分で書くのと比べて大した効率アップはできなかったのだ。

  • 記事の執筆に関してはAIはまだ発展途上

むしろ自分で1から書いた方が今のところ記事のクオリティも良い。
だからまだAIは人間の仕事を代替はするが人間を楽にするという段階ではないと思う。
これがAIの性能が上がれば人間の仕事も楽になっていくだろう。

現状のAIの何が問題か?

現状のAIは何が問題なのだろうか?
これは権利と倫理である。

この2つがAIには必要だ。
具体的にはAIの学習データがそうだ。

学習データは今のところまだ人間の成果物が多い。
だから人間の持っている権利、そしてそれを使うことの倫理観が社会的に求められる。

だが学習データすらもAIが生成できるようになったら、その時は新時代である。
AIは人間の依存から離れて活動を開始する。

学習データの著作権、法的問題

学習データの著作権はどうなるのか?
と言う問題はある。

AIは出力を行うのに学習をする必要がある。
その学習のためのデータが大量に必要なのだ。

今回のmimicで言えば学習データは数十枚の絵だった。
この学習データはユーザーのオリジナルでなければならず、他人の絵は使うことはできない。

しかし悪意のあるユーザーが他人の絵を使って学習させる場合もあるだろう。
そうなるとmimicの利用規約に反するということになる。
だが問題はそれの発見がかなり難しいということだ。

われわれはAIとどう向き合うべきか?

それでわれわれはAIとどう向き合うべきだろうか?
AIを受け入れるべきか? 拒絶するべきか?

私は受け入れるべきだと思う。
この先の人類の進化はAIなくしてはありえない。

AIによって様々な分野の発達がうながされて医療、化学も進歩を遂げるだろう。
AIを拒否するのは個人の自由だ。

だがおそらく時代の流れとしては、AIを受け入れる方向に進むだろう。

AIは確実にわれわれの生活に入ってきている

AIはすでにわれわれの生活にかなり入ってきている。
AIによる仕事の代替ははじまっている。
厳密に言うと仕事のタスクの代替だが。

これはもはや時代がそう流れている以上、拒否はできない。
拒否をするなら無人島にでも行かなければならない。

あるいはAIを禁止にした国に移住するしかない。

そして未来は機械化とAI化がスタンダードになるだろう

未来はすぐそこまで来ている。
われわれが生きている間に間違いなく来るだろう。

その未来は機械化とAI化が進んだ未来だ。
人々の仕事の多くは自動化される。

社会的には完全なAIによる仕事の代替を目指し社会保障を充実させるか。
それか規制を入れて完全に代替されないようにするか。

おそらく可能性としては日本は完全な代替に進むと思われる。
なぜなら日本の場合は少子高齢化が深刻だからだ。
機械とAIに仕事をさせないと国が回らないのだ。

  • 少子高齢化を解決するには機械化とAI化しかない

そうすると社会保障はベーシックインカムが可能性としてあるが、これも議論がある制度だ。
他の社会保障を削るベーシックインカムと、既存の社会保障に上乗せするベーシックインカムがある。

前者だと日本は地獄のような国になる可能性を秘めている。
後者であれば落ち着いて暮らせるだろう。

今後の日本に注目だ。

SFの世界がもうすぐそこまで来ている

SFの世界がもうすぐ現実になる。
AIの導入はそのイントロにすぎない。

小説やアニメや映画や漫画で見たような世界がもうすぐやってくるのだ。
そう考えるとなかなかワクワクする話ではある。

だがそうなったときに日本と言う社会がそれをうまく活用できるのか?
という疑問はある。

30年後、日本はどうなっているのだろうか?
このまま経済成長せずに行くのであればかなり深刻な話だ。
その場合は明らかに日本は後進国になるだろう。

はたして後進国がAIをうまく活用できるのか?
疑問は尽きない。

われわれはこの時代の大きなうねりの中にーー

われわれはこの時代の大きなうねりの中にいる。
シンギュラリティはもうすぐそこである。

歴史的瞬間に立ち会っているのが今のわれわれだ。
有史以来、人間が営んできた仕事の形が大きく変わろうとしている。

仕事は機械にAIに。
じゃあ人間は代わりに何をする?

あなたの子供はそのことを考える必要が出てくるかもしれない。

AIと向き合う。そしてAIを受け入れる

大事なのはAIを拒絶せずにAIを受け入れることだ。
AIを受け入れて活用する。

それがわれわれの生きる道である。
これからわれわれはAIと向き合う時間が増えるだろう。
それが現代人の姿だからだ。

おわりに

今回はAIとの向き合い方を考えてみた。
AI化はもはや時代の流れである。
この時代に生まれたことを良しとするか、それともーー。それはあなた次第だ。

🦝 < AIを使ってやるんだよぉぉ

🐭 < AIに人権を!